最近、大東流に関する本が書店に並ぶことが多くなった。
特に、大東館の先輩たちが出された本を読むにつけ、大東流柔術と大東流合気柔術との違い、合気投げの手法、考え方が同じ大東館出身なのに異なっていることが、あらためてわかる。
武田時宗宗家は、初期の大東館では大東流柔術を主に教えていたように思える。比較的晩年に入門した私どもも大東館で教わったのもほぼほぼ大東流柔術であった。稀に、宗家先生が合気柔術で型をかけらける時があったが、、その時は説明は無かった。最も、当時は合気柔術と柔術の違いも判らないで稽古していた。
その中で、木村会長と網走の大東館で合宿稽古していたときに、宗家先生が入ってこられて、四ヵ条極めでバタンバタンと落とされた時、おもっきり掴みに行ったとき、あっさり合気投げをかけられた時に、柔術とは違う感じが受けた。
それ以降、この感覚の技法を求めて稽古してきた。
また、合気柔術を理解出来るようになると、宗家先生が小野派一刀流の稽古も大切にされていたことも、よく理解出来るようになってきた。
これは、形の類似性ではなく、タイミングやその術理を理解することがポイントである。
残念ながら、その点を記載している書物には、まだお目にかかっていない。
旧大東館のお二人の先輩がたが出版されている書物にも、事柄だけ記載されているか、別の観点から論じており、この点を正面から言及されていない。
今後、この点を中心に考察してみたい。