大東館における口伝:落下

2021年12月11日 22:45
カテゴリ: 大東流

一本捕における大東館口伝  『落下』の活用について

   大東館に伝わる口伝の一つに『落下』がある。
   大東館に入門して35年が経ち、少しずつ合気が理解出来だし、合気柔術を使えるようになつにつれ、時宗宗家先生が言われていた『落下』の本当の意味が理解出来て来たように思う。
この口伝を具体的に文字などで説明することは大東館の会員(大東館は閉館中であるが)としては、遠慮すべき事柄であるが、これまで本やDVDを出版してこられた大東館の先輩達からは.この口伝をもちいた大東流技がどこにも表記されていないように感じられた。
   大変申し訳ないが、これでは、単なる柔術の初歩レベルの技を解説いるかのようで、時宗宗家が行っていたものを理解出来ていなかったのではないかと疑ってしまい、イライラが溜まっていた。
   例えば、「一本捕」であるが、これで相手を落とすには、この口伝が必要になるが、これには言及されていない様に思えた。また、掲載された写真からだけではあるが、口伝を用いた様には見受けられない。
  i先輩の写真からは、大東館初期の柔術で、スピードと力で落としていた時のものと推察。加えて、捕りに行くタイミングは、馴れ合いでしか捕れないものを掲載している。
 また、k先輩は、大東館本部では行われていない「先の先」のタイミングで捕りに行っている。刀を振り上げた時に相手の肘を制し、大きく移動して落としている。よっぽどの初心者が剣を振りかぶった時以外有り得ないシチュエーションの写真等を掲載している。
   何らかのお考えがあっての公表だと思いたい。
   大東会では、この様な技法は一切取っていない。但し、入門者が一本捕を覚える時に、柔術としてi先輩の様な技法も教えているが。あくまでも、初期段階の手法として。直ぐにこれでは落ちないことが理解して来る。その段階で、合気上げと口伝「落下」を用いた技法の稽古が始まる。
 

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